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田川 雅人*; 横田 久美子*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿
no journal, ,
レーザーデトネーションによるビーム法では大きな強度,超熱エネルギー,広がったパルス原子/分子ビームを生成することができる。並進運動エネルギーは1-10eV程度であるので物理スパッタリングを起こさないで表面化学反応を誘起できる。そのため、超熱エネルギーの原子状ビームは表面改質の際にプロセス温度を下げるのに有効である。本研究では室温でSi(001):H表面を酸素原子ビームにさらし、形成された表面酸化膜をSPring-8のBL23SUで放射光光電子分光法によって分析した。その結果、超熱酸素原子ビームによって形成された酸化膜には以下の特徴があることが明らかになった。(1)通常の高温酸化で形成した膜に比べて超熱酸素原子で形成した膜はサブオキサイドをあまり含まない。(2)サブオキサイドの分布も異なる;すなわち、Si/SiO界面よりは表面に存在する。それは格子間シリコン原子の逆拡散で説明できる。(3)入射エネルギーは直接的な酸化反応に影響を与える。(4)窒化シリコンも超熱N/Nビームで形成できる。
尾崎 卓郎; 大貫 敏彦; Francis, A. J.
no journal, ,
3価の正イオンとなりやすいf元素であるユウロピウム及びキュリウムとハロモナス菌との相互作用におよぼすイオン強度の影響を酸性pH条件下で調べた。実験に用いたハロモナス菌は高いイオン強度下での生育を好む好塩菌である。20%塩化ナトリウム溶液中で細胞上への両元素の吸着をpH3-5で調べたところ、ユウロピウムの吸着率に大きな影響は見いだされず、ハロモナス菌への同元素の吸着が細胞表面の官能基上の水素イオンとの交換反応によるものではないことが示唆された。一方、pH5で10-20%塩化ナトリウム溶液中での吸着率を調べたところ、ユウロピウムの吸着率はイオン強度の増加に伴い増大することがわかった。また、レーザー分光法を用いた分析により官能基上でのユウロピウムの吸着状態は、イオン強度の影響を受けないことがわかった。すなわち、ハロモナス菌細胞表面へのユウロピウムの配位に関与する官能基の数は高イオン強度下で増加するが、その構造は変化しないことが示された。また、キュリウムはユウロピウムと類似した吸着挙動を示したが、その吸着率は常にユウロピウムのそれよりも大きかった。これは、既存の研究とは異なる新たな知見である。本研究で得られた結果は、より詳細に吸着構造を解明することにより、化学的性質の酷似した両元素の分離手段としてハロモナス菌を利用できる可能性を示している。
松村 達郎; 竹下 健二*
no journal, ,
分離変換技術の課題の一つとして、化学的挙動が類似した3価のマイナーアクチノイド(MA) とランタノイド(Ln) の分離プロセスの開発がある。われわれは、水溶液中におけるAm(III)及びLa(III)との錯形成定数に10以上の差が見いだされているN,N,N',N'-Tetrakis(2-pyridylmethyl)ethylenediamine(TPEN)に着目し、TPEN の特性を改良した誘導体の開発を進めている。今回、疎水性の向上を目指した分子構造を検討し、数種の誘導体を合成した。合成した誘導体のうち、N,N,N',N'-tetrakis(2-methylpyridyl)dibutylethylenediamine(tpdben)に、Am/Euの分離性能を見いだした。ニトロベンゼンを有機溶媒とした抽出系で、水相を3.0M NHNO,有機相中tpdben 濃度を10mMとした場合、分離係数SFはpH5.06において最大35であることを確認し、分離プロセス構築に有効な値を示すことを示した。
竹下 健二*; 石田 圭吾; 中野 義夫*; 松村 達郎
no journal, ,
ポリ-N-イソプロピルアクリルアミド(NIPA)を六座の窒素ドナー配位子であるN,N,N',N'-tetrakis(4-propenyloxy-2-pyridylmethyl)ethylenediamine(tppen)によって架橋した感温性ゲルを合成した。このポリマーネットワークは膨潤収縮特性に温度依存性を持ち、低温のpH5.3の水相中において膨潤状態でAm(III)の分配係数2000とAm/Euの分離係数20を確認した。また、Am(III)は温度上昇によるゲルの収縮によって放出されることを確認した。この特性は、このゲルを用いて温度スイングオペレーションを行うシンプルなMA/Ln分離プロセスの構築の可能性を示唆している。